飯能山塊の隠れ名峰『柏木山』

柏木山・龍崖山・多峯主山の飯能三山は厳密には『駅チカ三山』となる。飯能市は2005年に名栗村を吸収し現在の面積はとてつもなくデカいので、今の三名山となると「伊豆ヶ岳」と「天覚山」、もう一つは県境で奥多摩の山でもあるが「棒ノ嶺」って感じになるのかな。
飯能山塊の隠れ名峰『柏木山』
今回は前回スルーしてしまった柏木山と龍崖山、それと阿須丘陵を歩いてきた。
柏木山は想像以上の良山だった。この山は個人や有志の人達で作られた山で、山頂は東面の樹木を伐採して展望を作り、伐採した箇所は花や植物を植え、枝で作ったベンチやテーブルと人工的に空間を作り上げている。「どうしたら山頂の居心地が良くなるか?」こんな事はお役所仕事ではできない、山好きが考える山の演出、一般的な山とは異なる温かさや楽しさを感じる山頂だった。
以前は赤いベンチが置いてあったそうだが、相応くないのか撤去したらしい。そうやって意見を汲み取って理想の山頂を作り上げていく、この山に訪れた人も楽しいが、作っている人達も楽しいのだろう。


景観不良のピークやコースも手を加えれば格段に良くなる。「もっと利用者を増やしたい」良トレイル良ピークに関するご依頼承ります、『ヤマラデザイン事務所』までお気軽にご相談ください(私も山をデザインしたい!)。

やっぱり凄いぞ飯能市!!

やたらハイカーが多いと思ったら、当日は飯能市の主催する『飯能新緑ツーデーマーチ』というウォーキングイベントが行われていた。この催しは今回が15回目で、一万人以上の参加者が集う大人気のイベントなのだ。コースは距離が5km~30kmで、2日間で複数のコースが設定されている。参加者は高齢者が多いが、若い人もチラホラいて、地図を片手に楽しみながら歩いていた。
このイベントの凄いところは、誘導者など運営関係が飯能市民で行われている点だ(ボランティア)。自治体と住民が一丸となって盛り上げていく、協調性と活気のある街、そういう街には魅力を感じる。

飯能市は森林文化都市と称し、人と自然の共生を謳っている。自然を活かした地方創生というのは実際は難しいが、飯能市はその努力が感じられ結果も出ている。多峯主山のバイオトイレ、わかりやすい道標や案内地図の設置、ヤマノススメのコラボなど、ただ整備するだけで無く広告やイベントで実際に体験してもらう事で利用者を増やしている。

また、飯能市はインフラを整備し企業を誘致したり、観光者増加の為に様々な施策も実施している、2019年にオープンするムーミンのテーマパーク『metsa(メッツァ)』は間違いなく人気スポットになると思う。 metsa(メッツァ)
水と緑の自然テーマパークは立地が限られる。狭山湖は水源汚染の問題があるから改良できないし、荒川沿いは樹林が少なく、東丹沢の湖や相模湖は険しい山間部なので施設を建てるスペースが無い(名栗湖も)。立地条件を満たし都心近郊でアクセスが良いとなると、実は宮沢湖くらいしか無いのである。

「これからは自然が流行る」人工的な観光地から自然的な観光地に人気は流れると思う。
先日名古屋にオープンしたレゴランドも集客に悩んでいるが、原因は単純にこの手のアミューズメントパークに飽きている部分が大きいのではないだろうか。確かにレゴブロックの認知度やサービス内容の問題もあるかもしれないが、擬似的な世界観や遊具に対して満たされないようになってきている傾向が伺える。休日に非日常を味わいたいならリアルな自然へ、自然は楽しみ方は無限にあるし、四季や天気で変化し飽きる要素は少ない。

観光施設や工場などの雇用創出で住民が増え、今後は優良都市として人口が増えていく飯能市、今後の山間部はどのように活かしていくのだろうか?私としては、ライトハイクやウォーキングやキャンプは飯能駅周辺、本格的なハイキングは山間部と住み分けをして、山間部も手を入れ広めていってもらいたい。
現在の天覧山から伊豆ヶ岳までの道(奥武蔵縦走路)に「飯能アルプス縦走路」と名前を付けて、その名前を付した道標を区間に設置する(ヤマラ新道でも可)。天覧山の山頂には概略案内図を設置、飯能市にまたがる広大な縦走路を見て「いつかはこの縦走路で伊豆ヶ岳に行ってみたい」となるかもしれない。
あとは、高畑山に避難小屋を建てるのもいいかも。ここに避難小屋があれば、2日間かけてゆっくり縦走できるし、この付近は展望が良いから夜景を楽しむ事もできる。

今後益々発展していく飯能市、山梨県や青梅市も良いけど山が好きな人は飯能市に住むのもいいかもしれませんよ。

山行記録


飯能河原って北アルプスの沢みたいな景色だね、木の橋を渡っている時に、入間川が梓川のように感じた(言い過ぎ?)。



飯能新緑ツーデーマーチは大盛況、私は人を過度に意識してしまうから、ウォーキングイベントやレースには興味がないが、飯能を愛する一人として一度はこのイベントに参加したいと思っている。


コース内で走ると迷惑がかかるのと、昨日は引っ越しの手伝いで疲労感があったので、今日はイベント参加者に合わせてのんびり歩いた。イベントの参加者は名前の付いたゼッケンと一言が書かれているが、「楽しもう!」という言葉が多く、それを見てほっこりとした気分になった。完歩することより、イベントの雰囲気や一体感を感じ楽しむことが重要だね。

にしても、誘導者が誘導してくれる度に申し訳ない気分になった、参加費も払わず紛れ込んでしまいスイマセン。。






茜台自然公園の登山口には柏木山の案内地図が立っていた(前回歩いた時には無かった)。機械で作った道標や標識は何も感じないが、独特のデザインの手作り標識は、「どんな山なのだろう?」とワクワクし山頂やコースの雰囲気を想像させてくれるのが良い。


茜台自然公園から分岐までの道は前回よりも景観が良く感じた。利用者の賑わいと新緑の明るさで楽しいという気分にさせてくれる、人が居ると居ないでは楽しさ度は大分変わってくるものだ。


ここが柏木山の分岐、ヤギさんのペットボトルが目印なのだ(カワイイ)。


分岐からすぐ先には杖置き場があった(龍崖山にも枝置き場はある)。コースは杖を使う程の急な勾配ではないが、こうやって置いてあると使いたくもなるし、このような演出は楽しさを感じる。
滑りやすい箇所には枝で整備してあり、これは良く出来ていると感心してしまった。景観を損なわない自然的な整備、利用者が多いコースだとすぐ壊れてしまうかもしれないが、この位でも十分だと思う。


整備には感動したが、コース内容はそんなに良くも無かった(どちらかと言うと悪い)。



コースは悪かったが山頂は最高だった。こんな場所にこんな素晴らしい山があるとは、情報が無かったらまずあの分岐から入ろうとは思わない。





地元の人と後から来た青梅市に住んでいる人と長々と談笑する、これはこの山頂の作り手が考える山頂での展開なのだろう。寛げるベンチで山頂で時間を過ごしていると、そこに別の人が登ってきて会話が始まり、山頂が賑わっていく。気持ちのよい展望は会話を弾ませ出会いを演出してくれる・・・ホントよく設計されているね。

往路は「フェンスコース」で、山頂からは西は「熊コース(榎坂コース)」なので、復路は北の「カモシカコース」を歩いた。カモシカ新道は赤根ヶ峠まで続いているが、途中の分岐からは「シダの道で」を利用した。コース内容で特に気になった箇所は無かった。




次は龍崖山へ、軍刀利神社から山頂にコースが繋がっている。
今回の山行は柏木山がメインで、龍崖山はオマケ程度で考えていたが、内容はさておき面白味のある標識の表記は楽しませてくれた。登山口には「歓迎」の文字、お金を払っている訳でもないのに歓迎されるというのは新鮮な感覚だ。道標には「龍崖山を愛する80人衆」・・・って80人もいるんかい!そして、急登を登りきった所には「無料休憩所」、タダで休ませてくれて本当にありがとうございます。。
少しふざけ過ぎているような気もするが、『楽しく』をアピールしようとしてこんな感じになってしまったのだろう。





山頂は展望は良いものの、ごちゃごちゃしてまとまりが無かった。


山頂からは龍崖山公園へ下った。このコースはアップダウンがあり、軍刀利神社のコースよりも景観は良かった。




龍崖山公園からは阿須丘陵に移動、公園から進む方角を間違えてしまい逆走してしまった。。
工業団地入口(ローソン)辺りから山道に入り、薄い踏み跡の道を進んでいくと『曽根遺跡』という標識が立っていた。最近は歴史を感じさせる看板はなるべく読むようにしている、正直その地の歴史なんて全く興味は無いが、昔の姿を想像してしみじみとした気分になって満足している。




下畑交差点付近に出て車道を移動、適当な場所から阿須丘陵に取り付いた。丘陵は登山口を気にせず、とりあえず行けそうな所から突っ込める点が良い。でも、道はフカフカで急登だったので少し苦労してしまった。。
明瞭な道に出て、更に進むと広い道に出る。阿須丘陵は主要コース以外は道標が無いから、それ以外の道の分岐は進路で方角に悩む。無くても遭難する事はないと思うが、コンパスで方角を確認しないと彷徨うことになる。

主要コースでは誰にも会わず、七国峠にも人の姿は無かった、飯能市民は皆んな飯能ツーデーマーチに参加(運営)しているって事なのかもね(偉い!)。





時間が遅く、少し疲労も感じていたので(暑さで消耗)、今回は七国峠からは南東に進み途中から沢筋で住宅地に下った。阿須丘陵は主要コース(七国コース)を歩いてもあまり面白くは無い、この丘陵の魅力は道なき道を探索し、静かで美しい景色を楽しむ事だ。次回は半日位かけて秘境探索でもしてみたい。



この阿須丘陵も飯能市で、飯能市の広大な面積とあらゆる自然が味わえる点には驚かされる。こうなったら、日高市の巾着田と日和田山も部分吸収してもいいんじゃないか?そうすれば自然遺産として登録されるかもしれないね(されません)。

ルート評価


奥武蔵 柏木山(高ドッケ)【オススメ】

景観  :★★★★☆
ルート :★★☆☆☆(2.5)
体力  :★☆☆☆☆(1.5)
継続性 :★★★★☆
アクセス:★★★☆☆


4点

茜台自然公園から赤根ヶ峠までのコースに分岐があり、そこから登ることができます。コースは複数あり、山頂から西は榎坂コース(至る自由の森・大高谷山)、南はカモシカ新道(至る赤根ヶ峠)、山頂を巻くシダの道があります。

コースの内容は正直あまり良くはありませんが、山頂は展望・居心地の良さと素晴らしい内容です。展望は南東のみで、都心部(スカイツリー)や奥多摩・丹沢の山を望むことができます。多峯主山と比べると展望範囲では劣りますが、静かで寛げるという点では柏木山の方が秀でていると感じました。
アクセスは茜台自然公園に駐車場があります。電車の場合は飯能駅から入間川のコース(飯能河原~吾妻峡)を利用するのがオススメです。

奥武蔵 龍崖山

景観  :★★★☆☆(3.5)
ルート :★★★☆☆(3.5)
体力  :★★☆☆☆
アクセス:★★★☆☆


3.5点

「龍崖」という名前から険しいコースの岩山を想像していましたが、実際はタツノオトシゴ的な穏やかな内容の山でした。山頂は広範囲の眺望、コースはよく整備されていて歩きやすく、道標は面白さを感じさせてくれます。

【阿須丘陵】
阿須丘陵は前回同様の3.5点、主要コース以外の山道や藪道で探索的(散策的)に歩くのがお薦めです。東西に沢が流れているのでそこを遡行するのも楽しそうです。

タイム


飯能駅(9:40)~飯能河原(9:57)~吾妻峡(10:25)~茜台自然公園(10:36)~柏木山(11:00)~【山頂で談笑】~軍刀利神社(12:42)~龍崖山(12:53)~【龍崖山公園から道間違い】~阿須丘陵取付点(14:37)~七国峠(15:16)~元加治駅(16:41)

その他の写真


20170528
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