加治丘陵?阿須山丘陵?阿須丘陵?

この丘陵の正式名称がわからない。名称なんてどーでもいいことだが、『丘歩きマスター』を目指している私としては、白黒はっきりさせたい。
加治丘陵?阿須山丘陵?阿須丘陵?
① wikiの『日本の丘陵一覧』では「加治丘陵」と表記されている。

② ブリタニカ国際大百科事典では加治丘陵についてこのように説明していて、「阿須山丘陵」という名もあるようだ。
埼玉県入間市から東京都青梅市北東部に続く丘陵。東京都西部から埼玉県南西部に分布する第三紀丘陵の一つで、阿須山(あずやま)丘陵ともいう。標高250~100メートルで、西から東へ緩やかに傾いている。開析はかなり進んでいる。表面は関東ローム層であるが、下部は豊岡礫層と仏子粘土層からなるので、隆起扇状地と解釈されている。土地利用として東部は住宅地、西部はゴルフ場となっている。

③ 七国峠のコースには「阿須丘陵七国コース」となっていた。

②の「阿須山」は、通例として丘陵の名前は地名が付けられるから、丘陵の山名(ピークの名前)を付けるのはおかしい。よって正解は①か②となる。
①の「加治」はこちらも地名は存在しない。調べると、昔「加治村」という地名があり合併で無くなったそうだ。「加えて治める」加治という名前が治水に関係していると考えると、加治村は入間川周辺の地域であったと考えられる。範囲は、元加治駅やその付近の学校には加治の名が付いているので、ここがの中心(役場)で、北端の村境は現飯能市下加治(宮沢湖と東飯能駅の間)という感じだろうか。

加治村について更に調べてみると、面白い事実を見つけることができた。
1889年(明治22年)4月1日 町村制施行により、川寺村、笠縫村、岩沢村、矢颪村、前ヶ貫村、落合村、阿須村が合併し高麗郡加治村が成立する

「加治」という地名は無いが「阿須」は存在する、この範囲が飯能市阿須となる。


なるほど、これが名称が複数ある理由か。昔、阿須村という地域があってこの丘陵を「阿須丘陵」と呼んでいたが、村が合併したから「加治丘陵」に改名した。その後、加治村は分断され現在この丘陵帯は入間市と飯能市をまたいで存在する。ということで正解は、

③の『阿須丘陵』でした!

阿須丘陵の範囲は仏子駅の南から青梅駅までとなり、東の一部(八高線の境まで)は加治丘陵と呼ぶこともできる。西側の範囲は不明、赤根ヶ峠や山王峠も含まれるのか?

ルート


起点は仏子駅。加治丘陵 ⇒ 阿須丘陵七国コース ⇒ 岩蔵温泉 ⇒ 下畑 ⇒ 赤根ヶ峠 ⇒ 吾妻峡 ⇒ 多峯主山で終点は飯能駅。

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距離:26.363km
累積標高(登り):1128m
累積標高(下り):1102m
※GPSデータはカシミールで作成

山行記録


丹沢で気になったルートがあったが、ルート距離が40km近くと今の体力では厳しそうなので止めた。40kmでもそこまで累積標高は高くないので時間をかければ行けそうな気もしたが、今回は新感覚のNewシューズという事もあり歩行可能距離が読めない。慣れない靴で無理をすると怪我する可能性もあるので、今回は諦めて阿須丘陵を歩く事にした。

丘陵帯の散策コースはその地域の自治体が概略マップを作っていて、これらの地図にはエリア内の全てのコースが詳しく記されている。 加治丘陵のエリアはこの概略マップをプリントアウトして携行した、これがあれば直線的なルートではなく、ぐるぐると散策しながら歩くことができる。
入間市 加治丘陵マップ

加治丘陵は仏子駅の近くにあり、駅から小高い丘を見ることができる。


丘の末端から歩きたいので地図は無視して適当な場所から取り付いた。暫く登るとコースに合流したが、残念な事にこのコースは舗装路だった。。駅の近くだから遊歩道として整備する理由はわかるのだが勿体無い、整備は料理と同じ、無駄な味付けはせずに素材を活かしてもらいたいものだ。



舗装路は嫌いなので、「探険の森休憩園地」と記された分岐から山道に入った。すると登った先のピークは何と阿須山だった、なぜ分岐に阿須山と書いていないのだ?阿須丘陵を象徴するピークの名称を使わない(誘導しない)のは、入間市の企みか?「ここは加治丘陵だ!飯能市の阿須の名は使わない!」という理由なの??


阿須山から舗装路コースに戻って少し進むと、高い展望台が建っている。展望台からの眺めで感動することはあまり無いが、この桜山展望台の眺望は叫びたくなるような素晴らしい眺めだった。標高の高い山頂で「ウォーーー」と叫びたくなるような感情、階段の段数が多かったから登山の気分になったのかな?
因みにこの展望台の高さは20mで、狭山丘陵の六道山公園展望台は13m、7mの差でこれだけ景色が変わるものなのね。




桜山展望台からは一度下って、八幡神社から丘陵に入った。八幡神社の先は金子神社となるが、この丘陵は神社が多すぎる。少し進むとすぐ神社、多すぎるとありがたみを感じないし、山を敬うなら出来るだけ人工物は建てない方がよい(舗装するのも止めて!)。



金子神社からはトラスト保全6号地へ。道標の名前を見て景観不良のつまらない場所を想像していたが、『トラスト保全6号地』は絶対に行くべきという、この丘陵内で一番のオススメポイントだった。
さいたま緑のトラスト協会は埼玉県の自然の保全活動を行っていて、ここが保全地の一つとなっている。この場所を訪れると保全は大切な事と理解できる、自然に優劣を付けるのはおかしな事だが、絶対に壊してはいけない場所はある。私は植物には興味が無いから貴重な植生と言われてもよくわからないが、美しい景色に関してはその状態を維持して欲しいという希望を持っている。
とりあえず名前は替えた方がいいと思う、「神秘の森 Six Zone」英表記でカッコイイし、これなら多くの人が訪れるだろう。保全活動はその地を多くの人に見せ、感じてもらう事が大切だ。

トラスト保全6号地からの戻りの沢筋の道もディープな景色で良かった。







道標に従って進んで行ったら、金子神社に戻ってしまった。。そこから車道に出て西に進むが、つまらないので途中から丘陵に入ったら、今度はさっき通った分岐に出てしまう。。携行した地図が役に立っていない・・・
そのまま西に進んでいくと道路と線路が見え、そこが加治丘陵のコースの西端となる。



八高線を渡り、高福寺のお墓を通って次のエリアに入っていく。この道は国土地理院の地図では登山道と表記されていたが実際は作業道だった。このエリアには異常なまでに登山道が敷かれているから怪しいとは思っていたが、まさかこのエリアの道は全て作業道なのか?



暫く進むとお墓が現れ、そこから丘の中に入っていくと作業用道標が立っていた。ここは複雑な地形で目立つ尾根が無いから、作業道標を見ても進む方角がわからない。こんな時はコンパスで方角を確かめながら進めば良いのだが、今日はコンパスを忘れてしまった・・・

下って間違って登り返す、このままでは思うように進めないから作業道や道標は無視して感覚で進むことにした。




適当に藪道を進んでいくと沢に出た、沢の脇には薄い踏み跡もある。この沢を詰めていけば七国峠に出られそうなので、沢を遡行していく。二俣は右へ、右俣を詰めて行くと七国峠に辿り着いた。





七国峠には熊出没情報が張ってあった・・・先の道で熊に会わなくてよかった(今日は山の三種の神器である鈴も忘れた)。丘陵帯のハイキングコースだけならコンパスも鈴も不要だが、バリエーションは絶対に必要だ。

七国峠からの道はよく整備された道だった。途中犬連れの地元の人と談笑した、飯能に住んでいるわんこは散歩コースがあり過ぎて幸せだね。



七国峠から岩蔵温泉までのコースは歩きやすく景観もそこそこ良かった。、



岩蔵温泉からは小曽木街道で下畑まで移動、下畑交差点から500m位先に赤根ヶ峠の入口がある。
この道は沢筋の道なので期待していたが、車の通れる林道だった。。あまりにもつまらないので、途中の木橋を渡り尾根コースに変更した(尾根までの道は途中から藪道となる)。





赤根ヶ峠からは茜台自然広場に下った。先程談笑した時に柏木山や龍崖山について教えてもらったのだが、帰宅してその山について調べたら、何とこの2つの山は赤根ヶ峠の近くに在った・・・もっと詳しく教えてもらい立ち寄れば良かった。。

茜台自然広場の道標に木の杖が立てかけてあったが、その杖は工芸品のように美しかった。


茜台自然広場からは吾妻峡を渡って、多峯主山に登った。
多峯主山は10回近く登っているが、いつも久須美坂に下っていて御嶽八幡神社のコースは歩いたことが無かった。このコースは天覧山から多峯主山のイメージでゆる~いコースを想像していたが、険しい岩場の急登で驚いた。




険しい登りの後には美しい景色のご褒美が待っている。雲の割れ目から差し込む光、山の天使が舞い降り今日の山行をねぎらっているのかもしれない。




自然に恵まれた街『飯能』

飯能は自然の宝庫だ。過去にこの街の色々な山に登ってきたが、まだまだ知らない事がたくさんある。
丘歩きをしていると、山の捉え方について改めさせられる。時間をかけて遠くまで行く事も良いが、身近な場所でも魅力的な自然を味わうことができる。標高や山域に囚われず、『自然』という広い視野を持ち柔軟に接する事で、新しい感動や知識を学ぶことができる。

阿須丘陵七国コースの歩いていない部分、情報不足でスルーしてしまった柏木山と龍崖山、吾妻渓谷ハイキングコース等、気になる未踏の地はまだまだたくさんある。「飯能ってのは・・・(偉そうに)」と飯能の自然について語れるようになりたいものだ。

ルート評価


阿須丘陵 加治丘陵

景観  :★★★★☆
ルート :★★☆☆☆
体力  :★★☆☆☆
アクセス:★★★★★


4点

範囲は狭いので全体を回るように歩くのがオススメです。トラスト保全6号地は静かで深い景色が見れるので、立ち寄りマストの場所です。
景観は桜山展望台からの眺望とトラスト保全6号地の景観が非常に素晴らしいです。ルートの低評価は舗装路に対しての評価です、服装や天候を考慮して歩きやすくするのは理解できますが、気持ちよさが半減するので舗装はなるべく控えて欲しいです。

阿須丘陵 阿須丘陵七国コース

景観  :★★★☆☆(3.5)
ルート :★★★☆☆(3.5)
体力  :★★★☆☆
アクセス:★★★★☆


3.5点

今回はバリエーションを含む一部分しか歩いていませんが、コース外のバリエーション部分については魅力を感じました。国土地理院の地図では無数に登山道が敷かれていますが、殆どが不明瞭な道となります。コンパスと藪歩きが可能な装備(服装)が必要です。

タイム


仏子駅(8:35)~取付点(8:42)~【コース合流】~阿須山(9:03)~桜山展望台(9:10)~登山口(9:26)~八幡神社(9:30)~金子神社(9:39)~トラスト保全6号地(9:43)~【6号地を散策】~金子神社(10:25)~登山口(10:27)~【コース復帰】~登山口(10:43)~八高線踏切(10:45)~高福寺(10:47)~【彷徨いながら進む】~七国峠(11:41)~【談笑】~岩蔵温泉登山口(12:27)~【下畑まで車道で移動】~下畑・赤根ヶ峠入口(12:52)~【尾根コースに変更】~赤根ヶ峠(13:19)~茜台自然広場(13:41)~吾妻峡(13:56)~登山口(14:05)~御嶽八幡神社(14:22)~多峯主山(14:27)~登山口(14:46)~飯能駅(15:00)

その他の写真


20170226
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