登山地図サービスの企画【中編】

前編と後編で終わらせようと思ったが、オンライン地図のシステム部分は奥が深い、深すぎる。ということで、今回は中編として3回に分けることにした。
登山地図サービスの企画【中編】
企画は概要だけ考えて、細かい部分(仕様や運用方法)については触れなければよかったと後悔している・・・地図システムというのはネットでサクッと検索して理解できるようなものじゃなかった。。今回はそのワケワカメな仕組みや仕様について説明する。

みんつく山まっぷのコンセプト


みんつく山まっぷ
※私の考える登山地図という名称は言い方がくどいので『みんつく山まっぷ(仮称)』と表現することにした

基本コンセプトは「みんなでつくる登山地図」。
全てのエリアのルートを網羅するとなると、時間とコストがかかる。また正確性やその後の運用も考えると運営者(社)で管理するのは難しい。
そこで、ヤマレコやYAMAPやルートラボのような、個人が投稿してコンテンツを作っていくというやり方を真似する。上記サービスと異なる点は、個人の記録ではなく、一つの地図を皆んなで作るという事。個人の記録は重複するが、この地図には同じルートは存在しない。またルート情報は更新されるので、現状を把握しやすいという利点もある。

「自分の記録でもないそんな面倒な事を誰がやるか」
という考えもあるが、一人では到底できないスケールの大きな事を皆んなでやり遂げるというのは、意外と楽しい事だ。超特大ジグソーパズルを作ると考えれば少しはやってみたいという気持ちになるのではないだろうか、参加型企画と考えてもよい。
ただパズルと異なり、完成後は登山者やハイカーにとって役に立つものだし、国土交通省や環境省といった管理する人間にも喜ばれる(たぶん)、自分のため・皆んなのためという気持ちでやっていくうちに、「完成させたい」と願うようになるかもしれない。

OpenStreetMap


考え方とやる事は『OpenStreetMap』と近い、OpenStreetMapの登山地図限定バージョンと考えればわかりやすい。
OSM本家 / OSMジャパン

オープンストリートマップとは?
オープンストリートマップ(英語:OpenStreetMap、OSM)は自由に利用でき、なおかつ編集機能のある世界地図を作るための共同作業プロジェクトである。GPS機能を持った携帯端末、空中写真やほかの無料機械からのデータをもとに作られていくのが基本だが、編集ツール上で道一本から手入力での追加も可能である。与えられた画像とベクトルデータセットはオープンデータベースライセンス (ODbL) 1.0のもと再利用可能である[1]。登録したユーザーであれば、GPSのログファイルをアップロードしたり、ベクトルデータをエディタで修正することができる。OpenStreetMapはウィキペディアのようなウェブサイトに触発され[2]、「編集」タブや履歴機能も保たれている。

OSMジャパンでは「自由な地図をみんなの手で」というキャッチコピーで、この地図の普及活動をしている。地図を作る人を『マッパー』と称し(カッコいい)、定期的に地形を測定するマッピング・パーティーというイベントを催している。

経験と技術を要したこのOSMで登山カテゴリを作るというのも良いが、細かな仕様を考えると独自に作った方が良い。但し、世界的に展開し汎用力のあるサービスなので、マッピングデーターを提供するといのはメリットがあるかもしれない、外国の人に日本の山(ルート)を紹介して観光につなげる。棒ノ嶺で「ワタシ、スイスカラキマシタ、コノヤマイイネ」なんて事もあるかもしれない(*´~`*)

システムの概要・仕様


※システム(バックエンド)の事はわからないので考慮せずに考えている、また地図初心者(調べ始めたのが最近)なので、構造を理解していない点が多々あり

地図の種類について


『コースマップ』と『ルートマップ』のどちらを作るか?
ヤマタイムや山と高原地図はコースマップで、ヤマレコやYAMAPはルートマップとなる。みんつく山まっぷはルートマップとコースマップを両方実装する。

表示構造(レイヤー)は、「ベースマップ ⇒ ベースポイント ⇒ コース ⇒ ルート」となり、上記の通りコースマップとルートマップはユーザーが作成し、ベースポイントについては運営が作成する(ベースポイントからコースを作るので、基礎となるポイントが間違っていると全部に影響してしまう、その為正確に作らなければならない)。

地図の構造とレイヤーについて


地図は一枚の画像ではなく、レイヤー構造で表示させる。レイヤーは下から、【Basemap(ベースマップ)】【Basepoint(ベースポイント)】【Course(コース・登山道)】【Route(ルート)】【Point / etc(ポイント他)】で表示する。


★ベースマップレイヤー
  • デザインされた実際に表示される地図
    県境線は別レイヤーで非常時にできるようにしたい、地名や山名も別レイヤー(ポイント項目を参照)
  • 地理院地図(国土地理院)
  • 標高マップ(国土地理院)

ベースマップの種類は大きく分けると国土地理院かそれ以外に分けられる。Yahoo!地図はゼンリン地図を使っていて、ゼンリン地図は国土地理院の地図をベースに作られている(あってる?地理情報システムとかは難解過ぎて理解不能)。それ以外で有名なのはGoogleMapとOpenStreetMap、実際にその表示の違いを比較してみよう。

GoogleMap(地形表示)
私はGoogleMapを推しているが、はっきり言って表示デザインは酷いしマイマップの機能も使いにくく不満を感じている(他のサービスとの関係で使っているだけ)。

地理院地図
見る人が見れば一番見やすい地図。正確な表現だがデザインがされていないので、人によっては見にくいと感じる(なので各社これをベースにデザインをしている)。

Yahoo!地図(地形図表示)
デザインされた一番見やすい地図。

OpenStreetMap(サイクリングマップ表示)
これは非常に見やすくコース(登山道)と道路(林道)が明瞭に区分けされている。

一般的な地図としての見やすさはヤフー、登山地図として見やすいのはOSM、基本的なデザインはヤフーで、登山道や道路の表現はOSMを参考にするというのが良いと思う。

★ベースポイントレイヤー
ベースポイントは地図には表示されない。
・ベースポイント=コースを作成する為の基礎
・ポイント=地図に表示されるもの
但し表記についてはポイントとして表示する(○○山、○○峠、○○バス停等)。

ベースポイントが無い場合はコースが作れないので、無い場合は申請して運営者が作成する(ユーザーは作成できない)。

    【項目(各項目の座標と標高データを格納)】
  • 山頂・ピーク
  • 鞍部・峠(一般登山道上に在るものだけ)
  • 分岐・合流点(一般登山道上に在るものだけ)
  • 登山口
  • 登山口からの最寄りのバス停や駅
  • ベースポイントに該当する山小屋(営業小屋・避難小屋)
    登山道から離れた小屋、すぐ近くに別のベースポイント(山頂・分岐)がある場合は、該当しない(ポイントとして表示する)


★コース(登山道)レイヤー
  • ベースポイントを元にコースを作成、コースはベースポイントを必ず通過する、通過していない場合は登録できないようにする。あまり制限を設けると「またエラーか!二度と登録しない!」となるので、ペースポイントの通過だけをチェックする
  • 登録は手動かGPSデータの読み込み。できるだけトラックポイント間を間引いてデータを軽くする(表示線がカクカクしない程度、標高差が測れる程度)。GPSデータは座標のみ使用(その座標から標高を取得)
  • 重複してコースが登録された場合は間違っている方を削除する(GPSの軌跡の違い等)
  • 基本的には一般登山道しか登録できないが、上級管理者以上はバリエーションルートを登録することができる(バリエーションの扱いとユーザーの種類と権限については別項を参照)
  • ステータースは[一般登山道][バリエーション][雪道][道路]。一般登山道から廃道になった場合は一般からバリエーションに変更する
  • 登録されたコースはメイン地図エリアとルート詳細ページでコース(登山道)として表示される


★ルートレイヤー
ルートはベースポイントかコースを選択して作成する、コースの集合体がルートなのでコースから外れることはない(ルートはトラックポイント〈座標〉を持たない)、ルートのパターンと登録の制御については別項を参照。

★ポイント他レイヤー
    【項目 オプションで表示・非表示】
  • 山頂名・ピーク名
  • 鞍部名(○○のコル)・峠名
  • 登山口のアイコン(名称は不要)
  • 登山口からの最寄りのバス停や駅名とアイコン
  • 山小屋(営業小屋・避難小屋)の名称とアイコン
  • 茶屋・関連施設の名称とアイコン(山小屋と同じアイコンでOK)
  • 水場のアイコン
  • 特記事項の詳細とアイコン(鎖場・梯子・ガレ場・ザレ場・危険箇所・みどころ)
  • ベースポイントの標高
  • 地名・道路名
  • 地形名(○○尾根・○○沢)
  • コースタイム


バリエーションルートの扱いについて


バリエーションを含めるとデータ量が極端に増えてしまう。バリエーション人口は少なく閲覧する人も少ない、効果を考えると表示させない方が好ましいと考える。また、見やすさ(一覧性)という点でも、地図には一般登山道のルートのみを表示した方が操作がしやすい。しかし、個人的にはバリエーションも載せたい。理由はバリエーションの中には美しいルートが多々存在するからだ。

『ルートの美しさ』では、登山コースよりクライミングルートの方が秀でている。険しさも含めた美しさ、梯子や鎖を設置しない方が自然的で美しく感じる。クライミングは危険を伴うが、登山では見えない山の魅力を感じることができるので、私としては経験して欲しいという気持ちがある(長く続ける必要はないので、簡単なバリエーションだけ登ってそのあとは止めてもいいと思う)。
また、雪山も一般登山道を利用しないので(部分的に)、バリエーションに該当するが、雪山は絶対にやった方が良いのでルートは載せたい。

ということで、一部のバリエーションに関しては例外として載せる。表示は非常時にすることもできるようにする(表示オプションで選択)。詳細ページで『近くのルート』を表示させた時にバリエーションの存在を知り、それを意識するのも良いだろう。
この登山地図はただコースタイムが記されているだけではなく、ルートを通じて山を知ってもらうという事もコンセプトとしている。

  • ルートは人気ルートのみ(全てのバリエーションまで含めたら管理ができない)、人に紹介したいと思う美しいルートを対称とする
  • バリエーションの登録は上級管理者以上とする(その人の判断を尊重し削除はしない)
  • クライミングルートは距離が短く(垂直の壁には線が引けない)、密集しているので対象外(ポイントとして載せるのはOK)、有名クラシックルートのみ載せる
  • 一般ルートとは表示を変える(色や表記 [雪] [クライミング] [沢]など)


ユーザーの種類と権限


運営者
★★★★★
ベースポイントの設定、コースの設定・変更、ルートの登録(バリエーションは上級)、全てのルートの編集・削除
管理者
★★★★☆
★★★☆☆
コースの設定・変更、ルートの登録(バリエーションも)、自分の作ったルートの編集・削除、登録者のルートの編集
登録者
★★☆☆☆
ルートの登録、自分の作ったルートの編集・削除
閲覧者
★☆☆☆☆
閲覧のみ(ユーザー登録不要)

※登録数で登録者 ⇒ 管理者、管理者の中でも権限を分ける(上級管理者)
※コース登録期間にユーザー登録すれば全員管理者!{そうしないとコースが作れない)
※ルートの編集をした場合は、変更者の名前を表示

ルートのパターンと登録の制御(重複管理)


ルート登録は設定されたコース(ポイントとポイントの区間)を組み合わせて作成する。コースをデータベース化してIDを設定、その組み合わせが同じ場合は登録できないようにする。
例:下図の場合は、山Aと山Bの区間に対してはコースが設定されているが、山Aと山Cの区間にはコースは設定されていない([山A~山C]=[山A~山B]+[山B~分岐]+[分岐~山C])。

それ以外は基本的に登録可能(NGパターンは下記参照)。作成したルートは他者によって変更される場合がある、個人的なルートを紹介するマップではないという事を理解してもらう。

赤丸=山 青四角=登山口 緑丸=分岐 ピンク=バス停
緑線=登山道(コース) 黄線=林道(道路)
※登山道とバス停~登山口c~登山口aまでの林道区間はコースが設定されている(登山口b~登山口dの区間は未設定)
ルートパターン

○ 登山口a~山A~登山口a
○ 登山口a~山A~山B~山A~登山口a
× 登山口a~山A~登山口A~山A~登山口A(繰り返す場合は登録できない)

○ 登山口a~山A~登山口b
○ 登山口b~山A~登山口a(上の逆ルート)

× 登山口a~山A~登山口b~登山口d(コースが未設定なので登録できない)
○ 登山口a~山A~山B~分岐~山C~分岐~登山口d
○ 登山口a~山A~山B~分岐~山C~山D~分岐~登山口d

○ バス停~登山口c~登山口a~山A~山B~分岐~登山口c~バス停
× バス停~登山口c~登山口a~登山口c~バス停(林道のみは登録できない)
× バス停~登山口c~分岐~登山口c~バス停(山に登ってないので登録できない)

○ バス停~登山口c~分岐~山C~分岐~登山口c~バス停(電車を利用)
○ 登山口c~分岐~山C~分岐~登山口c(車を利用)


    備考
  • 【登録】駅からバス停まで歩いてもその区間は登録できない(コースは最短のアクセスポイントを設定=駅とバス停の間にコースがない)
  • 【登録】TJAR(トレラン)や外秩父七峰縦走ハイキングコースの様な道路を含むコースは例外として運営者がルートを作る
  • 【登録】バリエーションルートはコースの集合体ではないので、コースとして作成する
  • 【表示】表示オプションでアクセス(駅やバス停~登山口)を含むルートは非表示にできる(メイン地図の一覧と詳細ページの「近くのルート」表示の際)
  • 【設定】林道区間は必要なところのみコース設定する(どの林道区間をコース設定するかは基準が難しいかも)
  • 【管理】登録は可能であっても無意味なルートは削除対象とする


初めは仕組みを考えるのが楽しかったけど、仕様書を作っているみたいで段々と疲れてきた・・・今回はここまで(飽きてきたので次回で終わらせたい)。

登山地図サービスの企画【前編】
登山地図サービスの企画【中編】
登山地図サービスの企画【後編】
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