東京五輪エンブレムデザイン案

五輪エンブレムデザインの応募要項が先日発表された。盗用疑惑で一度決めたエンブレムの使用が中止され一般公募となったが、要項が出来るまで約一ヶ月もかかっている。
東京五輪エンブレムデザイン案
東京五輪エンブレム選考特設ページ

要項を見てみると至って普通の内容だった、要項自体は決めるのに数日もかかっていないだろう。時間がかかるのは審査員の人選で、前回の審査委員8名の姿はなかった。
正直、誰も審査なんてしたくないと思う。審査員の過去の作品は模倣がないかチェックされ、審査すれば勘ぐられる、百害あって一利なし、審査料の上乗せで何とか承諾を得たという感じだろうか。審査員はデザイン関係者以外も選ばれていた、これも前回の悪いイメージがあるので公平性や中立性を担保しなければならない。でも王貞治って・・・

冒頭の大会ビジョン(コンセプト)には
    【キーワード】
  • スポーツの力
  • 日本らしさ・東京らしさ
  • 世界の平和
  • 自己ベスト・一生懸命
  • 一体感・インクルージョン
  • 革新性と未来志向
  • 復興・立ち上がる力

【東京2020大会ビジョン】
スポーツには、世界と未来を変える力がある。1964年の東京大会は日本を大きく変えた。2020年の東京大会は、
「すべての人が自己ベストを目指し(全員が自己ベスト)」、
「一人ひとりが互いを認め合い(多様性と調和)」、
「そして、未来につなげよう(未来への継承)」、
を3つの基本コンセプトとし、史上最もイノベーティブで世界にポジティブな改革をもたらす大会とする

う~ん、一貫性の無いキーワードにくさいコンセプト、運営と競技をごちゃ混ぜにするからコンセプトが不明瞭になってしまうのだ、「一体感・調和(保守)」と「革新性・未来志向」って矛盾しているよね。あと、ありきたりの建前コンセプトはそろそろやめたらどうだろうか、「平和=ハト」「復興=人の輪」「東京らしさ=スカイツリー」と同じようなデザインを強要しているようにも見える。

    『審査にあたり考慮する項目』では
  • 多くの人に共感してもらえること(共感性)
  • 東京2020大会の象徴となること(象徴性)
  • オリジナリティにあふれ、個性的であること(独創性)
  • デザインとして優れていること(審美性)
  • ライセンス商品や大会装飾など、さまざまな媒体で展開可能であること(展開性)
  • カラーだけでなく、モノクロや拡大・縮小で再現してもデザインイメージの変化が少ないこと(再現性)

多くの人に共感してもらえ、個性的であること??デザインに関しても矛盾している。。っていうかこの内容はこれまでの方向性と180度変わってきているゾ・・・

「これは悪い流れになってきた」

今回は一般公募ということで、応募資格は経験・受賞歴の有無等は問わない「誰でもOK」の状態になっているが、資格を限定してある程度の基準を設けたほうが選考は楽じゃないか?高いクオリティと汎用性(展開力)、そして国際商標に抵触しないものの判断ができるという基準があれば審査側の負担は小さくなると思うんだけど。プロのパクリより無意識の恣意的パクリを判断する方が難しくないか?(時間とコストがかかる)

応募数は相当の量が予想される、それをこの審査員の人数で選別することはできないから、その前にふるいにかけられる筈だ、そうなると独創的なデザインはここで落とされる可能性がある。結果、誰もが共感できる万人受けする作品が選ばれる可能性が高い。

佐野デザインはダメダメだけど悪くはなかった


佐野研二郎さんのデザインは「スポーツの祭典」というより「アートの祭典」に見える。初めてみた時は「絶対コレはない」と否定していたが、見方を変えてみたら「アリかも」と評価が変わっていった。ダメダメというのはデザインから意図を感じられないから、ゴシック調のロゴからはオリンピックや東京が想像できない(パクリ元のベルギーのロゴは劇場を容易に想像できる)。

ただ意味は判らないが、委員会や東京都がやりたい事は伝わってきた。主催者視点で考えるとこのロゴが選ばれる理由は少し理解することができた。
大事なのはインパクトとカッコよさ、外国人が想像する東京という都市のイメージに合ったエンブレムを作りたいという事なのだろう。要はスポーツの祭典より東京のイメージアップを優先しているという事だ。


私はこの考えには同意する。
そもそもオリンピックとは何なのか?参加選手やスポーツに興味がある人にとっては、オリンピックは『スポーツの祭典』という認識を持つが、主催する側は『儲かるショービジネス』と認識は変わってくる。ショービジネスと言っても開催期間の観光収入だけじゃない、その後の観光やビジネスチャンスにも繋がってくる。インフラを含め莫大な予算がかかろうがそれ以上のリターンがある、だから各国とも招致活動に懸命になるのだ(冬季五輪はリターンが少ないから赤字になるけど)。

オリンピックとは表向きはスポーツ大会だが、実際のところは『国や都市を紹介する催し』なのだ。その考えだと都市のイメージアップに繋がるデザインが優先されるのは間違ってはいないし、デザインでスポーツを表現する必要も無い。
といってもスポーツを表現する人はいないし、暗黙のルールがあるかのように皆んな都市や国をイメージさせるデザインをしている(非公認で)。その中で選ばれたのが独創的な佐野デザインだったが中止となった。

前回の選考のデザイン要項や、どのような作品が応募されていたかはわからないが。非公認のデザイン(Twitterで投稿されたもの)を見ていて思ったことは「どれも似ている」という事。

1998年の長野五輪のエンブレムは素晴らしい作品だった。そして以降、このデザインを真似をするようにカラフルな色使いになった、これは日本のデザインが世界に認められたという事だ。今回再び日本で開催する事になったが、この場で同じようなデザインをしてもよいのだろうか?新しい形を再び提案して「日本の想像力は凄い!」と言わせたくないか?
招致で使われた桜のロゴは確かに素晴らしいデザインだと思う、けど佐野デザインとどちらかを選ぶとなれば、私は上記の考えから佐野デザインを選ぶ。2012年のロンドン五輪のロゴも不評だったが、これも見方を変えれば尊敬できる、『新しい発想が出来る国(都市)』大都市はデザイン性より発信力をPRすることが重要なのかもしれない。スポーツもチャレンジ、デザインもチャレンジ、なるほど繋がっているかも。

しかし今回の要項は、佐野デザインを否定しているようにも感じた(共感性>独創性)。国民の反感を買うくらいなら万人受けするデザインを選んだほうが良い、奇抜なデザインを選んでまた中止にでもなったら開催自体に影響してしまうからね。

五輪エンブレムデザイン案


いつも通り前置きが長くなってしまいましたが、やっと本題です(汗)

コンセプトは『世界と日本と東京』で、デザインは日本の国旗をモチーフにしシンプルにしてみた(シンプル好きなので複雑なデザインは苦手)。

デザインの究極とはシンプルであること、無駄な装飾をしない単純な形は理解しやすく受ける印象が強い。その観点で言うと白地に赤丸の日の丸は、洗練する余地のない究極のデザインと言えよう。日の丸の優れた点は形と色の組み合わせで、バングラデシュ・パラオの国旗は日の丸と同じ形をしているが何故か微妙に見えてしまうのだ。
「シンプルなのに美しく、力強い」実際、海外の日の丸に対する評価は非常に高く、また広く認知されている。新しいデザインで価値を生み出すより、評価されているデザインを活かした方が効果が高いと考えた。

シンプルデザインを推す理由はもう一つある。東京五輪の開催年は2020年、こんなに語呂が良い年にオリンピックがある事は奇跡なのかもしれない(語呂が良い西暦:2000, 2121, 2222, 2468, 3000)。シンプルな数字だからこそ、シンプルなデザインで合わせたい。

Design A-1

本命の超シンプルデザイン。日本の中心は東京という意味、二重円は波紋しているようにも見える(発信力)。また「東京ブランド」のロゴと構造が似ているのでブランディングの相乗効果も得られる(偶々似ているだけで狙ってデザインはしていない、あと盗用疑惑があるから変わるかも)。



※応募要項を満たしていない可能性あり(広く認知されているイメージと混同されるおそれのあるもの、アルファベット単体や一般的な図形のみで構成されているもの)、ワードマークは面倒なので既存フォントを使用している

Design A-2

A-1の別バージョンで範囲を広くしてみた。青枠は地球(世界)、極東に位置する日本、その真ん中に東京。


Design A-3

A-2の派生バージョンで少し装飾を施してみた。なると模様は宇宙から見た大気、「和」を感じさせる唐松模様にも似せてみた。唐松模様はつるが伸びている様子を描き長寿を意味する。この生命力はスポーツの躍動感にも見える(後付け理論)。


Design B-1 / B-2

基本的にA案と意味は同じで丸を四角にした(構成要素全てカクカクデザイン)、B-2は西暦を縦置きにしてみた(日本らしさ)。角張ったデザインは工業を想像させる。意図はジャパニーズブランドの再認識で、今後の巻き返しのきっかけになって欲しいという意味もある。


これはレギュレーション違反(五輪のロゴ)でもあるし、デザイン的にも評価が悪そう。自分の評価も低くて本当は青枠に赤点なんだけど、そうすると配色がおかしいから赤枠の青点にした(妥協した)。
A案は対外(外国人)向けで、B案は国民向け(メッセージ性)の意味が強い。今回の要項は国民向けのデザインを要求しているような気がするが(全員が自己ベスト、多様性と調和、未来への継承)、全世界の人が見てくれる貴重な機会だからこそ、対外を意識するべきだと私は思う。

まぁどうせ落ちるし、審査の手間になるし、数日経ったら興味がなくなって応募期間の事も忘れるから、応募はしない。考えるだけでも楽しいのでこの機会に皆様も考えてみてはいかがだろうか。

過去の五輪デザイン


70・80年台のロゴはカッコいいデザインが多い。やはりこの時代のモノは音楽にしろ全てがパワフルで伝わるものが大きい。1964年の東京五輪のデザインも良いが、一番好きなのは1984年のロサンゼルス五輪だ、全体のバランスと五輪との色合いが良い。
ロサンゼルス五輪エンブレム
歴代五輪ロゴ naverまとめ
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