上越 谷川岳 西黒尾根(敗退) by 車

東京は初雪です。という事で念願の西黒尾根に登って来ました!
積雪状態(ガチトレース)によっては時間が掛からないので、西黒尾根で谷川ピストンして白毛門を登る予定でしたが、、、、
結果は「二兎追うものは一兎をも得ず」トマの耳すら登れませんでした (///∇///)
谷川岳
久々の谷川さん、前に来たのは3年くらい前の中央カンテ(ソロ)、積雪期は4年くらい前の東尾根(3人パーティ)以来。ここ2年ほど冬に西黒尾根登ろうと考えていたが、谷川というより雪山自体行っていなかった。。

西黒尾根は何度か降りたことはあるが登ったことは一度も無かった。急峻な登りで辛そうだな~と毎回下りながら感じていた。
正月の富士山がラッセル無しだったのでラッセルが期待できる西黒尾根は魅力的なルートであった。

深夜車を走らせ3時頃に到着、白毛門駐車場(土合橋駐車場)に車を駐めようと思っていたが土合橋を過ぎても見つけることができなかった。探すのも面倒なのでロープウェイ駐車場に向かうが、駐車場入り口の下り坂が凍結していて降りられそうも無い。
ここまでノーマルタイヤで来たので、できればチェーンは付けたくない。仕方なく戻って白毛門駐車場を探すが曲がる箇所が見当たらない、、(後に冬場は閉鎖している事を知った)
付近に駐められる場所が無いので土合駅に駐める事にした。道路から土合駅は少し傾斜がある坂を上る、凍結していたがロープウェイ駐車場より緩いのでノーマルで行けるかと思ったら途中で「キュルキュルキュル」滑って上れない、、、
こんなワンポイントでチェーンなんぞ付けてたまるか!助走をつけてハンドルを小刻みに振り何とか上ることができた^-^(はい、ただのアホです)

車内で仮眠を取り、5時半頃出発する。
ロープウェイを過ぎ指導センターを越えいざ谷川岳へ!と思ったら

いきなり道を間違えたった

すぐ尾根に取り付かずいつもの癖でそのままマチガ沢手前まで歩いてしまった。。。トレース無し巌剛新道より戻ったほうが早いので指導センターまで戻る。
いきなり時間のロス、こんなんで白毛門登れるのだろうか?鉄塔を越えもくもくと尾根を上る。

朝焼けがキレイ、昨夜は満点の星空、今日はピーカンか!?

今日は自分より先を歩いている人はいなかったが、年末年始と昨日のトレースがしっかりと付いていて、とても歩きやすい!先人達の偉業に感謝!!


がっちりトレースがあれば無積期と大して変わらない時間で歩ける、約一時間半でラクダの背に到着。
ここまでつぼ足ストックで歩いてきたが、この先は危ないのでアイゼンを装着する。今回はピッケルでは無くバイルを持ってきた。
私は雪山ではストックを重宝している、よほど急峻な登りでない限りストックを使う。滑落して止まらない様な場所(稜線上など)はピッケルがメインで補助でストックを使う。
色々考えた結果、ピッケルよりバイルのが使えるのは無いかという結論に至った。

・シャフトはピッケルより短く軽い
・急な斜面は短い方が扱いやすく、ピック・石突きも刺さりやすい
・石突きが使いやすいというピッケルのメリットはストックでカバーする

アイスクライミングに特化したテクニカルなアイスバイルだと逆に使いづらいので、ストレートまたは軽いカーブのバイルが良いだろう。ヘッドはハンマーは使う機会が無いのでアッズタイプが良い。
アッズタイプはアイス用しか持っていないので、今回はハンマータイプの「DMM Fly」(旧モデル)を使ってみた。現行版だとシャルレ(ペツル)のサミテック、グリベルのエアーテック系が良さそう。

あと今回はワカンちゃんを持ってきました。序盤使うかと思っていたがバリバリトレースのお陰で出番無し、トレースが無かったとしても膝くらいの積雪なら使っていなかっただろう。
私はワカンをあまり使わない、ワカンの恩恵を実感できないので普段は携行していない事が多い。アルミのパイプで足を二回り大きく囲んだ程度でどの程度浮力が上がるのだろう?
クライミング時の装備となるとアプローチで積雪が予想される&デポできるルートで無い限り邪魔になるだけで今まで一度も使ったことは無い。
冬山登山でも同様に重さ・収納性能の悪さで出番が少ない。腰までならツボ足・アイゼンラッセルで良いと考えている、いつの間にか冬山基本装備から外れ携行しない時に胸ラッセルを体験するとワカンの存在を思い出す。

急勾配では使えないので標高が低めの雪山&緩勾配ルート限定で携行するのがいいでしょう、確実にトレースがあるとわかっている場合は装備の必要は無いと思う(トレースの感謝は忘れずに)。

バイル&アイゼンをつけ雪稜を登る。右・左・後ろ・少し先は晴れ間が広がっているが、頂上の方はガスってる。
左側に天神尾根が近づいてきた、合流地点に手前辺りでガスエリアに突入、ホワイトアウトで先が見えない。天候が回復しないか暫く停滞するがどんどん酷い状態になってきた。いつもより慎重に行動していた事にはいくつかの理由があった。

一つ目の理由は昔所属していた山岳会で起こった西黒尾根での遭難事故
荒れ荒れの元旦に谷川に入ったパーティが下降路の西黒尾根でホワイトアウトして遭難。無事に救出されたが、大変な騒動となり遭難事故の恐ろしさを知った(山の怖さでは無く事故による人様への迷惑)。

二つ目は景色の無い山頂に行く価値は無い
初めての山なら兎も角、何度も足を踏んでいるピークに無理して登る必要は無い。天神尾根合流地点までで、西黒尾根の魅力は十分感じることはできた。

三つ目は財布を忘れロープウェイに乗ることができないという事
山頂まで登り天神尾根から下降すれば多少ガスっていても問題は無い、小屋が営業していない場合は車に財布を置いてくる事が多い(車上荒らし体験者なんだけど特に気にしてない)。

自分が付けたトレースが消える前に一旦戻り、ガスが抜けそうだったら再度登ることにした。ガスエリアを抜けた辺りまで下ると後続パーティが登ってきた。
ホワイトアウトして戻ってきた旨話すと、「そんなの普通の事だよ登っちゃえ」と言われてしまった。人の気も知らんくせに。。
山頂は変わらずガス、風は弱く雲は流れそうも無い。今日は晴れそうも無いと判断し下山した。
白毛門に登る気分でも無く、また時間も厳しかったので今回は諦めることにした。途中ルートを外れラッセルを堪能し下山した。





時間が余ってしまったので一ノ倉へ。スノーハイクのコースとして利用する人が多いため、踏跡が多く歩きやすかった。この踏跡の中にクライマーはいるのだろうか?
一ノ倉沢までは誰にも会わなかった、一ノ倉沢に着くと数名ハイカーがいた。

マチガ沢・一ノ倉沢

やはり一ノ倉は素晴らしい!!林道を抜けるとドドーンと一ノ倉が現れた。
誰も寄せ付けない厳粛な雰囲気は、登攀目的なら胃が痛くなりそうだが、今回は穏やかな気持ちで見ることができた。
そのままテールリッジ手間まで歩いた。デブリは無かった、それだけ今年は積雪が少ないのだろう、下旬になれば雪崩れるかな?
出合いから先は踏跡は無くクライマーには会えなかった。こんなベルグラミックスをどうやって登るのだろう?ルートよりテールリッジや沢筋の雪崩れが一番怖そうだ。




一ノ倉沢を堪能し下山する。
途中敗退となったが、西黒尾根をほぼ登ることができたので満足している。一ノ倉を見ていたらクライミングをやりたくなった、一二の中間を登りたい!誰か連れてってててて!

行きはチェーンを使わず何とか土合駅駐車場へ辿り着いたが、日中でも凍結状態は悪くとてもノーマルタイヤで下りられそうも無かった。交通量の多い時間帯の場合、そのまま道路滑って飛び出し衝突という事も考えられる。
ぐぐぐ、、、たかが数十メートルのワンポイントでチェーンを着けるのは不本意だが、滑って混乱している自分の姿が思い浮かび素直にチェーンを着け駐車場を脱出した。


上越 谷川岳 西黒尾根ルート(積雪期)

景観  :★★★★★
ルート :★★★★☆
継続性 :★★☆☆☆
アクセス:★★★★★
危険度 :★★★☆☆
総評:excellent


※西黒尾根~山頂~天神尾根~ロープウェイ下山のルートが一般的&お勧めです

景観良好!背後には白毛門、右は東尾根、左は天神平を眺めながら登ることができます。樹林帯~森林限界~稜線まで距離は短いが景観内容は濃く、雪樹林・雪稜・雪原を堪能できる。

ルートは星4つ。森林限界(らくだの背)~稜線上が特に良い。勾配は少し強めだが距離が短いので、ゆっくりラッセルで足場を固めながら登れば問題はない。雪庇は大きく張り出しておらず内側を歩ける。
積雪は膝上から腰下くらい、地形・勾配から余程の大雪にでもならない限り腰上・胸まで積もることは無いでしょう。人気ルートなのでトレースがしっかりついておりルートさえ間違えなければラッセルの必要は無い、ただ風通しが良い樹林帯・稜線上はトレースが消えているので多少のラッセルを強いられる。

アクセスも良好!車は関越水上ICから約20分。駐車場は白毛門の継続を考えていたため今回は土合駅に駐車したが、谷川岳に登るだけならロープウェイの駐車場を利用したほうが良い(歩いても大した時間では無いが土合駅の駐車スペースが限られているので)。
電車は上越線(高崎~長岡)土合駅で下車。
前夜泊先:ロープウェイ館内(あったか天国)・土合駅構内

危険度★3。距離が短いので焦らずゆっくり歩るこ~。天候が悪いときの下降は視界の良い天神尾根を利用しましょう。

◎西黒尾根は初心者にお勧めのルートです。
前日は天神平でピッケル操作とアイゼン歩行の基本を学び、翌日西黒尾根~山頂~天神尾根を登る。初心者同士では厳しいので熟練者と同行しトレースを追って登ったほうがいいでしょう。
ラクダの背手前(森林限界)まではツボ足歩行がお勧めです(ツボ足で歩けるようになるとアイゼン歩行が楽になります)。

タイム


土合駅駐車場(5:30)~登山指導センター~マチガ沢(間違い)~登山指導センター(6:20)~鉄塔(6:30)~ラクダの背(7:40)~天神尾根合流手前でホワイトアウト、ガスが切れないので下山(昼前)
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