麻のシャツ(山シャツ)

「山シャツは機能的か?」答えは「NO」、私の中では山シャツはファンションアイテムだと思っている。
麻のシャツ(山シャツ)
ベースレイヤーはTシャツやロングスリーブ、ミドルレイヤーはジップ式のジャケット、シャツの代わりになるアイテムは多く、近年は昔に比べて山シャツを着る人は少なくなっている。
機能性だけを考えれば山シャツの必要性は低い。運動性能(伸縮性)はあまり高くなく、ボタンによる着脱の手間など、機能性が高いとは言えない。実際に私はこれまで一度も山シャツを着たことがない、低山から高山、登山からハイキングと様々な状況を経験してきたが、シャツの必要性は特に感じなかった。

昔は山用のウェアは存在せず、靴以外はスポーツウェアや作業着を使用していた。ニッカポッカ、ナイロンヤッケ、革の重登山靴、古い製品は新しい製品に移り変わったが、シャツだけは健在だ。
このアイテムが残っているのは、ファッション性という特徴があるからだ。シャツは街着、スポーツウェアでも作業着でもない。街着と同じコーディネートが出来る、カジュアルなファッションをしたい、そのような需要があり現在も生産されている。

現在の山シャツは素材が変わり、化繊の物が多く、昔ながらの厚手ウールは人気がない。デザインはクラシックなパターンから普段着として着られるデザインまであり、若い人から高齢者まで幅広い層に受け入れられている。
ブランドとしてはそこまで力を入れてないように見えるが、これまで作っていなかったブランドからリリースされたり、新しいコンセプトのシャツだったり、一部では変化が感じられ、ちょっとしたきっかけで今後シャツ人口が増える事もありそうだ。

シャツを着たい!

何年か前にマウンテンハードウェアから出ていたエレガントな白い山シャツ、いつかはシャツを着てみたいと思っていたが、最近急に欲しくなった。

用途は裸足歩き用がメイン、ハードではないハイキングやトレランでも使ってみたい。
裸足歩きの唯一のデメリットは『ファッション性』。足元のオシャレができないのは仕方ないが、バランスの悪いスタイルを何とか改善できないか悩んでいた。
足元は素足、パンツはショート丈なので、下半身は物凄くシンプル。上半身はこれまでTシャツ着ていたが、Tシャツもシンプルな形なので、全体的にスッキリしすぎていて野暮ったい。靴を履けば洗練されているようにも見えるが、靴が無いとどうもバランスが悪くなってしまう。

シンプルなのが問題ならそれを変えればいい、そこで考えたのがシャツ。シャツは襟と前立てがあり立体的な形状をしている、トップにインパクトを持たせれば、野暮ったさも改善される。

文章だとわかりにくいから、印象やバランス感の違いが解るよう写真を並べてみた。足元は裸足なので、靴が目立たない黒人モデルの写真にした。
Tシャツとシャツ

どちらもカッコイイが、シャツの方がバランスがよく見える。左は特徴がないから全体に目が行き、右はシャツに目が行く。シャツの存在感が強いから、足元の寂しさがあまり気にならない。
Tシャツのパンツはバランスを考え丈が長めとなっているが、これが短い丈だと素肌面積が大きくなり下半身全体が寂しくなる。

Tシャツでもバランスを変えることは可能だ。例えば、柄のTシャツにすれば目線を上に持っていける。但し派手過ぎるとダサくなり、パンツ丈も長すぎず短すぎずとコーディネートが難しい。
それとシャツの補足として、極端に短い丈のパンツを合わせてはいけない(ベリーショート)、短いパンツを履くなら上はTシャツにした方が良い。
悪いコーディネート例
美しい体の持ち主なら、上半身は何も着ないパンツ一丁スタイルがオススメ。社会的に問題となる部分だけ隠して素肌面積を最大まで上げる、ヘアースタイルは勿論スキンヘッド。このスタイリングは一番裸足に適し、ワイルド&ナチュラルなスタイルはアウトドアの模範となるファッションなのである。
最強スタイリング

シャツ探し

さっそく山シャツを探したが、気になるアイテムは無かった。。

◆「Houdini - Longsleeve Shirt」は長袖、半袖は白色が無かった
Houdini - Longsleeve Shirt
◆「Arc'teryx - Skyline Shirt SS」はカッチリしすぎ
Arc'teryx - Skyline Shirt SS
◆「Teton Bros. - Run Shirt」のランシャツは新しさを感じたが、これもカッチリしすぎ
Teton Bros. - Run Shirt

ノースフェイスやマウンテンハードウェアも、これといって気になる物は無かった(過去のモデルでは欲しいものがあった)。

気に入らない大きな理由としては、どれも化学繊維という事。裸足といえば自然体、出来ればナチュラル感のある天然繊維が良い。
最近はナチュラル志向が強くなり、機能的に致し方ない物以外は極力化繊は控えようという考えがある。
私はマイペースな『意識低い系』だから、オーガニックマニアではないし、食事や健康には全く興味がない。普段の生活では気にしないが、山に関してはこの志向が働いてしまう。

天然繊維と化学繊維の違いは、技術の発達もありそこまで大きく違いはない。それぞれの素材の特性は変わらないが、化学繊維は混紡技術によって常に進化している。
異なる繊維を掛け合わせれば、両方の特性を持つことができ、化繊混紡の製品は人気がある。ただ、質量と機能は比例するから、多機能という点では優れているが、一つの機能性は単体素材の方が高くなる。

あれもこれもののいいとこ取りか、それとも特化型か?
私の考えは特化型、自分が求めている機能を満たしていれば、多少の不具合は我慢できる。

繊維の種類と特徴
繊維は天然繊維と人工的な化学繊維に分けられ、天然繊維は「植物繊維」「動物繊維」、化繊は「再生繊維」「半合成繊維」「合成繊維」「無機繊維」に分類される。

    ◆天然繊維の特徴(アウトドア用途の場合)
  • 綿(コットン):100%は速乾性や汚れの問題があるが、着心地が良く混紡素材として製品化されている
  • 毛(ウール):特徴は保温性。耐久性や吸水速乾性などウールの弱点を補った混紡製品もある
  • 絹(シルク):耐久性と運動性に難がありアウトドアに適していない

  • ・亜麻(リネン)
    ・大麻(ヘンプ)
    ・ちょ麻(ラミー)
    ・黄麻(ジュート)/li>

私が目をつけたのは『麻』。天然繊維の中で最強の強さを誇り、コットンやシルクに比べて吸水・吸湿・発散性に優れ、防菌防臭に着心地も良い。「通気性・吸水性・速乾性・強度・肌触り・汚れ難い」と麻はアウトドアに適した素材なのである。

代表的な4つの麻にはそれぞれ特徴があり、生活用品で一番使われているのがリネン。
衣類やインテリア用品(寝具・キッチン用品)はリネンとラミー、肌に近いものはリネン、チクチクするラミーはアウターやバッグ。
ジュートは産業資材(麻袋など)、ヘンプは衣類やロープの素材として使われている。

ヘンプとリネンの違いは、
・強度は ヘンプ>リネン
・着心地は リネン>ヘンプ
・吸水・吸湿・発散・抗菌性は ヘンプ>リネン

ヘンプはTシャツ製品が多いが、殆どが混紡のヘンプコットンとなる。リネンもそうだが、100%だと強度が高いために編み込みが難しく、以前はTシャツ生地を作れなかったそうだ。現在は作れるようになったが、100%は硬さがあり、柔らかい混紡生地の方が人気がある。

私が欲しいアイテムはシャツ、繊維の特徴から着心地の良いリネンが良さそうだ。
アウトドアブランドでリネンシャツを探してみると、数件該当したがいずれも混紡素材だった。Tシャツなら兎も角、シャツは100%が欲しい。
・アンドワンダーはポリエステルの混紡(麻52%)
・ノースフェイスはポリエステルと綿の混紡(麻15%)
・カブーは綿の混紡(麻40%)
 ※全てデザインは好みじゃない

該当なしの状況に困ってしまったが、よくよく考えてみると、何もアウトドアブランドに拘る必要がない事に気がついた。
街用と山用では用途が異なり、ブランドが違えば、使用している糸や縫製方法が変わるかもしれないが、素材自体の強度が高いならすぐに壊れることはない。

カジュアルリネンシャツを探し、良さそうな物を見つけた。しかし、新たな問題が発生した。麻の特徴として忘れていたこと、それは

麻は透けやすい

という事。使用季節は春から秋まで、半袖だから肌に直に着るベースレイヤーとして考えていたが、透けるならインナーが必要になる。
しかし、山の中を歩いたり走ったりするのに2枚着はありえない。また、肌触りが良い素材なのにインナーを着用するのもおかしい。
直に着たいが透けるのは困る。乳首くらいは見えてもいいのだが、体のラインが見えてしまうのはカッコ悪い。
シャツの透け対策(インナー選び)

解決案は見つからず、購入を諦めようかと思ったが、ここまで調べて水の泡になるのは癪に障る。不本意だが素材はそのままにして色を変えることにした(白→黒)。白や薄い色はクッキリと透けてしまうが、黒はあまり透けが目立たない。
因みにコットンを混ざると少し透けが改善されるらしい。

リネンシャツ


生地はフレンチリネン、袖はショートスリーブのシャツを購入した。
カラーはレギュラーカラー。襟はワイド・オープン・イタリアンなどはドレッシーでアウトドアにはあまり合わない、他に合うのはスタンドカラーくらい、首元にアクセントを付けたい場合はボタンダウンもアリ。
色は黒、素材の性質上、真っ黒というよりは若干墨色っぽく、柔らかい素材に合った色合いとなっている。この色だとパンツはソリッドな黒が合いそうだ。
ボタンは白、同系の色はドレッシーになってしまうからNG。ボタンの色を変えることで前立てのラインが目立ちシャツらしさが表現される。
サイズはタイトすぎず少しゆったりしたサイズにした。タイトにすると運動性に影響し、ルーズにするとせっかくの肌触りが勿体無い。山シャツのサイズ選びは、基本的に少しゆったり、伸縮性があるならタイト、ザックを背負うからオーバーサイズは合わない。

アイテムはこんな感じ。
室内だと目立たないが光を当てるとスッケスケ。これが白だったら、世界まる見え!テレビ特捜部、子供には「くらげマン」と呼ばれそうだ。

肌触りは非常に良く、麻特有の上品さや自然な風合いは清涼感を感じる。化繊にはないナチュラル感と心地良さ、リネンは裸足歩きにぴったりの素材だった。
フレンチリネンシャツ
フレンチリネンシャツ
フレンチリネンシャツ
フレンチリネンシャツ

仕方なく黒にしたが、白や生成色といった色の方が自然に合っている。
私は暑いのが苦手なので直に着るが、夏でも重ね着をする人はインナーを着て淡い色のリネンシャツを着てみるといいかも。カジュアルウェアはリラックス効果があり、それを着ることでより自然を感じる事ができる。ハイキングウェアとしてもリネンシャツはお薦めです。

※山での使用感は後日追記するかも
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現在の探求課題

◆『裸足歩きUP』 低山を走れるようになりたい
◆『音楽鑑賞UP』 もっと気持ち良く音楽を聴けるようになりたい(山で)

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