細菌とメンタルケア

ストレス社会におけるメンタルヘルスケア。その鍵となるのは『自然』、ストレスフリーな環境には自然が必要だ。
細菌とメンタル
Newsweek Japanに面白い記事が掲載されていた。

「土に触れると癒される」メカニズムが解明される

この記事には、土壌に含まれる細菌が人に良い影響を与えると書かれていた。土と人間の関係性を知ること、それは裸足歩きを知ることでもある。
米コロラド大学ボルダー校のクリストファー・ローリー教授は、細菌とメンタルヘルスとの関係について、長年、研究に取り組んできた。2018年4月には米国科学アカデミーの機関誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」で「田園地域で家畜とともに育った人のほうがペットのいない都市部で育った人よりもストレスに対して良好な免疫反応を備えている」という研究論文を発表。

また、同年6月にその成果を発表した研究プロジェクトでは、自然の土壌にも含まれる細菌「マイクロバクテリウム・バッカエ」を雄マウスに3回注入したところ、認知機能や不安をつかさどる脳の海馬で抗炎症タンパク質「インターロイキン-4」が増加し、外的ストレスにさらしてもストレス誘導性タンパク質「HMGB1」のレベルは低く、この細菌がストレス耐性を高める可能性があることが示されている。

(略)その結果、「10(Z)-ヘキサデセン酸」は細胞内で特定の受容体「ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体(PPAR)」と結びつき、炎症を促進する経路を阻害することがわかった。また、「10(Z)-ヘキサデセン酸」で予め処理された細胞は、刺激を受けると、通常の細胞よりも炎症への耐性が強くなることも明らかとなっている。

要約すると、この細菌は体に良いと言う事。細菌を体に取り込むことで、免疫力が上がりストレスも軽減してくれる。

ストレスとは心や体の負担、ストレスには外的要因と内的要因があり、環境的要因・身体的要因・心理的要因・社会的要因と様々な要因がある。
『ストレス』と『免疫力』は密接な関係にあり、過度なストレスは抗体の分泌が低くなり、病気や体調不良を引き起こす。例えば、アトピーは免疫力の低下が原因となり、小さい頃に免疫力をつける事で感染を防げる(遺伝的な要因は除く)。外で遊ぶ、自然に触れ合う、こうした事で免疫力や抵抗力が高まると言われている。
ストレスはバランス、過度なストレスは免疫力を低下させ、適度なストレスは免疫力を高める。なので、完全なストレスフリーの状態は健康とは言えない。

細菌を取り込むという上記の健康法、『細菌にかもされ健康的に!』土遊びが流行するなんてこともありそうだ。
うつ病は脳の炎症が原因とも考えられ、研究の炎症耐性アップが抑制や治療に効果があるとすれば、今後は効果の低い抗うつ薬治療も変わっていくかもしれない。

人体の仕組みを知ることは健康に役立つ。医学書は難しいから「もやしもん」や「はたらく細胞」といったアニメや漫画だと理解しやすい。


土を食べる

土食文化は昔からあり、現在でも主食としていたり、料理として出されている。その効果は免疫力や精神安定となり、上記の研究テーマはこの文化を参考にしているようだ。
一般的な食文化として、土を食材として用いる地域は世界各地に分布している。例えばアメリカ合衆国南部では黒人奴隷が持ち込んだ土食文化が普及し、調理済み土を一般商店で買い求めることができるし、ネイティブ・アメリカンはイワーキー(癒しの土、Ee-Wah-Kee)と呼び心労回復のために土を食べる。その他、ベトナムでもてなし料理として知られている土の網焼や、ハイチのテーレという名のビスケットにも土が原料として用いられている。フランス料理にも煮込んだ土にルッコラの根を添えた「土のスープ」という料理がある。
【Wikipedia】

ベトナムで土を食べるのはこの村だけではなくDien Bien省のHa Nhi族、Lao Cai省のMong族、Yen Bai省のKho Mu族も同様の習慣を持っている。国内外の自然科学者によると、食料難の時代に少しでも空腹感を紛らわすために食べるようになったことが発端だという。また、解毒や病気治療、精神安定といった説もある。しかし、経済発展に伴い生活水準も向上した現在でも、土食に夢中になる人々は絶えない。あるフランス人専門家がこの土を持ち帰り分析したところ何の変哲もない普通の土だったという。この食用土は単なる食糧ではなく、子どもやお年寄り、女性が好むお菓子のような存在なのかもしれない。

ベトナムの地質学専門家らは「土を食べることは、自然環境の要因以外に経済、歴史、習慣、宗教的側面からも考えることができます」と話す。また数十年の間、土食について研究してきたLe Nhan Tuyet博士も「土食習慣のある地域では、土は人々の間で珍重された贈呈品で、大切な行事がある時には大皿に土を並べて客をもてなしました。
【ベトナムの地方に残る土を食べる習慣】

私はどんなに効果があろうと土を食べたいとは思わないが、効果が絶大と証明されれば、土食品は健康マニアに人気の食材になりそうだ。

昨今はヴィーガンが話題となっているが、土はヴィーガンにぴったりの食料だと思う(微生物も生物だけど)。
栄養不足になって病院に行ったり、隠れて肉や魚を食べてたり、ヴィーガン用にアレンジした料理とか、なんちゃってヴィーガンは見ていて楽しませてくれるが、他人に強要する点は嫌いだ。過剰な動物愛護の精神は生態系の否定であり、ヴィーガンをアピールする事はボランティアや寄付と違って偽善にすらならない。形よりも気持ち、食事の前に「いただきます」と深く感謝することの方が意味がある。

あとは、大食いの人も土食にするべき、消化不良とか体質的な人は別として、大食い自慢みたいな度を超えた暴食は見ていて不快だ。それと、ストレスによる摂食障害の人、胃が満たされ精神安定もする土は治療食品としてアリかもしれない。


土と触れ合う

私が最も興味を持っているのは、土と触れ合う効果についてだ。
上記の研究ではストレス耐性について検証しているが、その他に土いじりは心理的な癒やしの効果もあり、私の場合は裸足で土に触れていると気持ち良さを感じる。

例えば、家庭菜園はこの効果があるのではないだろうか?土いじりをしている事でストレスが発散され、習慣化してくことで、土を触れることに満足を覚えるようになる。
また、触れるだけでなく視覚的な効果もある。人間と自然の長い共生の歴史から、人は小さな自然に対しても恋しさを感じる。家庭菜園、ガーデニング、池がある庭の景色は見ているだけでも癒やしの効果がある。

この効果をメンタルヘルスケアに活かすなら、職場に『土ルーム』を設置するのはどうだろうか?手や足で土に触れストレスを発散する、現在は全面禁煙の流れがあるが、喫煙所と似たようなものだ。

「土休憩いってきまーす」
(ペタペタ、フミフミ)
「いやー、スッキリした!」
これで、効率アップ、業績アップ、メンタルも改善して良いこと尽くし。会社以外でも、サービスとして土ルームはいけると思う。

土ルームは試験的に企業に導入され、成果を出して次々と採用、更にはサービス展開していった。そして人々は気がつく、人には土が、自然が必要だということを。
やがて人々は真のアウトドアに目覚める、野を駆け山を駆け、その足元に靴はない。裸足で山を歩く人達、痛みに耐える人、喜びに満ちた笑顔で歩く人、そんな人達を見て私は笑みを浮かべる・・・
この妄想を実現させるには土の効果を広めなければならない、頑張れ研究家!裸足歩きを広めるには医学と科学の力が必要だ。

【追記】
以前裸足歩きをしていた時に、微生物に詳しい人から「山は有害な細菌もあり危険」と言われた。実際に、脳食いアメーバや人食いバクテリアと人体に悪影響を与える細菌は存在し、水や土壌から感染するケースがある。
今の所、裸足歩きによる体調の変化(感染被害)は見られないが、免疫力や抵抗力がいくら高くても感染してしまう事もあり、その点は留意する必要がある。
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現在の探求課題

◆『裸足歩きUP』 低山を走れるようになりたい
◆『音楽鑑賞UP』 もっと気持ち良く音楽を聴けるようになりたい(山で)

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