裸足修行(模索山行@奥多摩)

「靴脱いで 山を歩けば これ修行」ヤマラ
裸足修行(模索山行@奥多摩)
裸足歩きをしていたら、「修行ですね」と言われた。
私はその言葉に違和感を覚えた。私がやっている事はハイキング、ハイキングは楽しいものであり過酷であってはならないからだ。
しかし、客観的に見ると、確かにこの行為は修行だ。修行とは悟りを求めたり、精神を鍛えるもの。痛みに耐え歩く姿は、修行僧に見えてもはおかしくはない。

その言葉を聞いて、「なぜ自分は辛い事をやっているのか?」と疑問を感じ、そして「なぜ裸足で山を歩くのか?」という答えを改めて考えることになった。私が裸足歩行をする理由は、

  1. 触覚の感度を上げる
  2. 痛くない所では純粋に気持ちが良い
  3. アンチ登山靴として

である。
①は自然を感じる上で裸に近い状態が良いという持論、裸足歩きは究極と考えている。
②は突起物がある所では刺激が強く痛みを生じるが、障害物が無ければめちゃくちゃ気持ちが良い。
③は登山靴至上主の風潮が嫌いだから。登山靴は安全性が高いが、歩行技術を妨げ、触覚感度も低い。今回の山行でも厳冬期の3000m級でも行くのかという冬靴を履いている人が居たが、個人の山道具に対する知識付属と登山用品店の安全志向な商品展開には嘆かわしく思っている。
裸足で歩く姿を見れば、登山靴に対する見解が少しでも変わるのではないかという意図がある。

裸足歩行に求めているのは気持ち良さ。しかし、現実は辛い部分が多く、過酷や難儀である事はハイキングの行為から逸脱している。コースや足の状態(慣れ)によるが、今回のコースだと痛みが9割、気持ち良さは1割、後半は痛みだけの苦行だった。

裸足に慣れるためには痛みも致し方ないが、いつになったら気持ち良くなれるのか?痛みがなく今回のコースを走れるようになるには、恐らく5年かそれ以上はかかるような気がする(毎日足裏を鍛えれば3年位か)。
そして苦労の末、足裏がその状態になったとしても気持ち良さが得られるかは判らない。
ベアフットシューズには大分慣れてきたが、それでも未だ足の裏の一部を刺激するような場所では、快感よりも不快感の方が強く、裸足で無感覚というのは想像がつかない。
世の中には砂利道を走れる偉人(奇人)も存在するが、痛みが無いのはそれだけ足裏の皮が厚くなっているとも考えられ、この状態は皮膚のアウトソールと言えなくもない。痛いと気持ち良いは表裏一体であり、感覚があるからこそ気持ち良さを感じられると考えると、足裏を鍛える事が正しいのかわからなくなってしまう。

無感覚である事のメリットは内面の心だろうか。裸足の状態は自然体であり、その意識から自然に同化しやすくなるというのはあるかもしれない(山道具に拘るとテンションが上がる感覚と近い)。

痛みと格闘するのは本意ではなく、また感覚を失う怖さもあるが、裸足歩行は続けていきたい。今はまだ初心者だが、中級者くらいになれば裸足歩行の本質が見え、それから方向性を考えても良い。
理由③の登山靴を否定するという事は、今の状態だと修行に見られるくらいだから逆効果だ。。「うっひょー、裸足サイコー!!」と笑顔で疾走し、羨望の目で見られるように早くなりたい(変人扱いされる可能性もあるが)。

エリアに関しては悩ましいところだ。
気持ちが良いのは小石の無い土面だが、その様な場所は山地には殆ど無い。平坦な草原(高原)は気持ち良さそうだが、私は山好きであり、山の景色でなければ喜びは得られない。山は標高が高くなれば土が減り岩肌が露出するから、裸足の行動範囲としては丘陵から1000m程度の低山が好ましい。
もし無感覚の足裏を手に入れたとしても、アルプスの山を裸足で歩く事は違うような気がするが、神のような足があれば、その神業を見せつけたくなるかもしれない(これぞアンチ登山靴)。

『痛みを知り、地を知る』

今回歩いたのは日の出山の金毘羅尾根、冬は感度が強すぎて裸足歩きが出来ず久しぶりだったこともあるが、このコースは今まで歩いた中で一番痛いコースだった。小石が多く、麻生山から先は特に険しく、日の出山の手前の少ピークは剣山の上を歩いているような場所もあった。金毘羅尾根は起伏の少ない優しいコースのイメージだったが、裸足の場合は過酷を極める地獄の様なコースだった。

『細かな地形を知る』これは裸足歩行のメリットだ。快調に進む分には特に感じないが、小石によって痛みを感じると岩の露出や風化具合といった地形や地質の状態を知ることが出来る。
なだらかな尾根、大きな岩壁や岩峰も存在しない、それなのになぜ小石が多いのか?堆積した小石を見て、どこからこれだの量の小石が降ってくるのか?
痛み度合は状態を表し、鋭利な小石は移動距離が少なく、尾根の岩が砕けた場所では痛みが強く、巻道の場合は痛みが弱くなる。
尾根の小石地帯は、トレイルランナーやハイカーの人為的な風化なのかもしれない。
等など、痛みは普段考えないような思考を巡らせた。

土と低山

裸足の天敵は岩、小石は痛いが土は気持ちが良い。
高い山と低い山の違いは土の有無であり、森林限界は土がないから樹木が育たない。土の元は岩となるが、土になるには生物(動物や植物)の力が必要となり、生物が住めない場所=高い山でもある。

高い山は景色は良いものの、見方を変えれば殺風景でもある。
驚くような景色はなくても、低山には安らぎや癒やしの効果があるのは、生物がたくさん住んでいるから。自然が豊かだから私は低山に惹かれているのかもしれない。

山行記録


2週間ぶりの山。相変わらずモチベーションは低く、山に行きたい気分でもなかったが、裸足で歩けそうな気温だったので金毘羅尾根を歩くことにした。

すっかり春景色・・・しかし私の心は未だ模索している。。
武蔵五日市駅~登山口武蔵五日市駅~登山口

金比羅山までは人工の砂利が敷かれているので山頂から裸足になった。
登山口~金比羅山登山口~金比羅山
登山口~金比羅山登山口~金比羅山
金比羅山

走れたのは1km未満、小石に阻まれ、歩くことすらままならず、トレイルランナーやハイカーの背中が遠ざかっていく度に嘆き悲しんだ。
金比羅山~日の出山金比羅山~日の出山
金比羅山~日の出山金比羅山~日の出山
金比羅山~日の出山
金比羅山~日の出山金比羅山~日の出山
金比羅山~日の出山金比羅山~日の出山
金比羅山~日の出山金比羅山~日の出山
金比羅山~日の出山金比羅山~日の出山
金比羅山~日の出山金比羅山~日の出山

麻生山以降がこのコースの核心部となり、後半はカメの様なペースとなってしまった。鋭利な小石を踏むと激痛からバランスを崩してしまうが、滑落しそうになる危ない場面もあった。
日の出山の山頂直下は階段となり、小石を避け楽に歩けた。いつもはこの階段に苦労するが、今回は有り難みを感じた。
金比羅山~日の出山
金比羅山~日の出山日の出山

山頂付近はガラス片が多かった。廃道化した登山道は瓶のガラス片や缶が残置されているが、人気のある山も意外と危険物が多かったりする。
ガラス片

あれ程の痛み、血まみれになっていてもおかしくはない。しかし、足の裏は切れている箇所はなかった。
手は出血しやすいが、足は何千何億回と踏まれているから、靴を履いて生活していても丈夫になっていく。脳や臓器の仕組みも凄いが、このような物理的な仕組みも人体の神秘を感じさせてくれる。
足裏

ノロノロ歩きからストレスが溜まり、ひとっ走りしたい気分だったが、足の裏が限界なので、靴を履いて北尾根から下って山行を終了した。
北尾根は金毘羅尾根よりも小石が少なかったが、小石が少ないのは地形(傾斜)のせいなのか?それとも利用者数が関係しているのか?歩行による風化が原因ならば、バリエーションの方が歩きやすいとも考えられる。
但し、バリエーションは残置物がある事と、裸足はグリップが弱く、傾斜が強い所(急下降時)では滑りやすいから、足裏強化と歩行技術アップが必要だ(上級者向け)。
日の出山~御嶽駅
日の出山~御嶽駅日の出山~御嶽駅
日の出山~御嶽駅日の出山~御嶽駅
日の出山~御嶽駅
日の出山~御嶽駅日の出山~御嶽駅

2日経つが足の裏はまだ違和感がある・・・3時間半の足つぼマッサージをすれば、そりゃー痛みも治まらないか。。裸足の道は険しいのぉ。

タイム


武蔵五日市駅(8:05)~金比羅山登山口(8:15)~金比羅山(8:36)~【裸足ON】~麻生山付近(10:47)~日の出山(11:55)~【裸足OFF】~北尾根取付点(12:59)~【御岳渓谷散策】~御嶽駅(13:50)

その他の写真


20190324
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◆『裸足歩きUP』 低山を走れるようになりたい
◆『音楽鑑賞UP』 もっと気持ち良く音楽を聴けるようになりたい(山で)

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